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皆様お元気でいらっしゃいますか。9月初旬には涼しい日が続いておりましたのに、20日前後からは残暑を感じたこの秋でした。
8月、9月とお休みを頂いておりましたが、お陰様で9月の「打男」公演は無事に千秋楽を迎えることが出来ました。今回の「打男」といいますのは鼓童さんの新しいグループなのですが、公演を開きまして嬉しく思いましたことがございます。鼓童の前身であります「鬼太鼓座」の創立時代から現在の鼓童さんまで、長いこと公演を観て色々な方針を考えて応援をされてこられた方達、現在70才くらいになられるでしょうか、その方達が大変気に入って下さいまして、『「打男」は鬼太鼓座の誠心を引き継いでいる』というお言葉を頂きました。また、普段の鼓童の公演とは違うお客様もいらっしゃって下さいまして、これから色々な方々に見て頂けるという期待も湧いたのです。それにも増して嬉しく思いましたのは、私自身は出演をせずに、演劇とはまた違った物の演出のお仕事が自分に出来たということです。これからも演出のお仕事がございましたらどんどんやっていきたいと思っておりますし、何か歌舞伎俳優としても今後の総まとめと言いますか、なお一層充実した舞台を努めたいと思ううえにも、新しい希望が湧いてきたこの9月でした。
8月、9月とコメントに述べさせて頂きましたが、7月の泉鏡花作品公演を終えまして2ヶ月お休みを頂きましたが、打男の為には佐渡へ3度渡航し、上海にも「牡丹亭」のお稽古に行ってまいりました。上海は新しい土地でしたので楽しく過ごせました。今年の11月17日〜22日には上海で「牡丹亭」上演させて頂きます。今回はシネマ歌舞伎でも上演致しました「遊園」「驚夢」「離魂」「回生」に加えまして「写真」「幽溝」と2場面を増やします。上海に居りましたときは覚えるのに大変困難でして、頭の芯が堅くなってしまうほどのお稽古でした。滞在は上海のホテルで、お稽古場のある蘇州へは新幹線で通っておりました。上海〜蘇州間は新幹線で40分くらいで、昔日本で走っておりました新幹線が使われており、懐かしい気が致しました。
また、この佐渡に通った時期は大変涼しく後半には低温警報が出るほどで、日中は日が出て暑いのですが、夜になりますと底冷えを感じました。2年振りの佐渡でしたが、海に囲まれている土地でもありながら、周りには木々が生茂っていて、素晴らしい空気で非常に充実した気持ちで毎日を過ごせたこの8月、9月でした。
そのお休みの締めくくりに「打男」公演の成功を実感することが出来この上ない喜びでした。
10月歌舞伎座公演では「蜘蛛の拍子舞」を上演させて頂きます。この演目は平成10年に歌舞伎座で上演しまして、2年前にも南座で上演しております。菊之助さんや松緑さんと若手の方々と再演させて頂きます。
夜の部「義経千本桜」には渡海屋・大物捕で典侍の局を初役で努めさせて頂きます。典侍の局のお役を頂きまして早めにお稽古に取りかかりたかったのですが、上海でのお稽古や「打男」のお稽古や公演中は全くお稽古をすることが出来ず、どうなることかと大変心配しておりましたが、何とか無事に初日を迎えることが出来ました。これまではこの典侍の局とは御縁がありませんで、初役となります。どんなことになりますか不安もありますが一生懸命努めさせて頂きます。
悪い風邪も流行っているようでございます。これから涼しい時期を迎え、劇場といいますのは大勢の方々が集まるところではございますが、出来る限り無事に過ごせるように祈っております。
皆様呉々もお身体お大事にお過ごし下さいませ。
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